実践!介護士のメンタルケア「コーピング」

ストレスコーピングを取り入れる

ストレスコーピングとは

メンタルケアを実践する上で覚えておきたいのが、「ストレスコーピング」です。介護士の仕事を元気に続けていくためには、ストレスの許容量をオーバーしないようコントロールしていく必要があります。ストレスコーピングとは、ストレスとうまく付き合っていくための技能です。ストレスを感じたときにどうすればいいのかを考える力がつけば、ストレスの悪影響から身を守ることができます。

ストレスコーピングとは

ストレスコーピングにはさまざまな種類がある

ストレスコーピングは、ストレスの原因に直接アプローチをかける「問題焦点型コーピング」、ストレスの受け止め方を変化させる「情動焦点コーピング」、物事を前向きにとらえる「認知的再評価型コーピング」、周囲の助けを求める「社会的支援探索型コーピング」、好きなことをしてストレスを発散させる「気晴らし型コーピング」という5つの方面からのアプローチが代表的です。
問題焦点型コーピングはストレスの元を絶つことができる方法ですが、人間関係が問題となっている場合相手と対話する必要があり難易度が高いかもしれません。情動焦点コーピングでは困難な状況と正しく向き合えるよう頭の中を整理します。認知的再評価型コーピングは情動焦点コーピングの一種で、ストレスによる認知のゆがみを直します。社会的支援探索型コーピングではストレスを自分だけで抱え込まないようにします。気晴らし型コーピングでは、音楽や映画、スポーツ、グルメなど好きなことを楽しみストレスを解消します。

ストレスコーピングにはさまざまな種類がある

介護現場でできるストレスコーピング

ストレスコーピングを介護現場に導入するなら、研修や講座の場を活用できます。メンタルヘルスに関する研修や講座を定期的に開催して、ストレスに対する意識を職場全体で共有します。自己流でストレスに立ち向かうのではなく、学んだ方法論を当てはめながらストレスに立ち向かえるよう訓練します。ストレスを感じたら、イライラや落ち込みに身を任せず客観的に原因を分析します。ストレスからくる感情に飲み込まれず、ストレスの原因を取り除くためにできる最善策を考えるようにします。介護士個人として行うべきなのは、1日のどこかで自分の心と向き合える時間を作ることです。ストレスを漠然とした不快感で終わらせず、解決できる問題ととらえるよう努力します。また、同僚に相談すると自分とは異なる考え方から解決方法を見つけられるかもしれません。

介護現場でできるストレスコーピング

ストレスと上手に付き合う

生活の中で生じるストレスを完全に回避することは難しく、誰もがなんらかのストレスを抱えて生きているものです。ストレスコーピングとは、ストレスをゼロにする方法ではありません。ストレスはあって当然のものとしてとらえ、いかに上手に付き合っていくかを考えるのがストレスコーピングなのです。

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    介護士のメンタルケアは、働く環境によって効果が大きく変わります。介護業界は全体的に人手不足ということもあり、介護士に過度のストレスがかかっている介護施設は少なくありません。待遇や働きやすさで転職先を選ぶなら、介護業界に強い転職エージェントを活用しましょう。転職エージェントなら、職場の環境や待遇についての正確な情報を入手できます。強みやサービス内容は各社異なるので、複数のエージェントに相談して最も相性の良いエージェントを選びましょう。