バーンアウト(燃え尽き症候群)
頑張る介護士が注意したい「バーンアウト」とは
熱心に働く介護士が陥りやすいのが「バーンアウト」です。バーンアウトとは燃え尽き症候群のことで、元気なときとは異なる言動が増えるのが特徴です。介護士のメンタルケアを考える上で、バーンアウトについての知識を身につけておくことは大切です。バーンアウトは突然起こるように見えますが、知識を持つ人が意識して見ると兆候がわかることがあります。バーンアウトしないよう注意して働くことはもちろんですが、バーンアウトの兆候をできるだけ早く見つけて対処することも考えておく必要があります。では、バーンアウトしてしまうとどのような状態に陥ってしまうのでしょうか。バーンアウトの具体的な症状として、「情緒的消耗感」「脱人格化」「達成感の低下」の3点についてまずは理解しておきましょう。
情緒的消耗感が強く現れる
仕事のストレスでバーンアウトしやすい介護士は、職場の同僚や利用者に不快感を与えないように注意しすぎる傾向があります。周囲に配慮することは良いことですが、コミュニケーションに必要以上のエネルギーを費やしてしまいます。周囲への配慮にエネルギーを使いすぎると、感情を大きくすり減らしてしまうのです。バーンアウトしてしまうと、自分で自分の感情が分かりにくい状態になります。仕事にはなんとか出ていても、働く意欲がなかなか湧いてきません。気づかいや思いやりある対応ばかりに注意を向けていると、感情のエネルギーを多く消耗してしまいます。熱心に働く真面目な人は、感情を消耗しすぎないように日頃から気をつける必要があります。
脱人格化してしまう
バーンアウトすると、以前できていたことができなくなります。気づかいや思いやりある対応ができる人でも、バーンアウトすると人格が逆になってしまうのです。例えば、議論をすると周囲の意見を聞かず持論を押し通そうとしたり、必要な人間関係を拒絶したりします。コミュニケーションが活発な人だったはずが、急に周囲を拒絶したりします。このような状態は防衛本能の一種で、感情的なエネルギーをそれ以上消耗しないようにするための反射的行動です。
達成感が著しく低下する
自分で自分の感情がわからず他の人に対する気づかいもできなくなると、周囲の人との人間関係が悪化します。職場での評価が下がり、焦りによって介護ケアの質はどんどん低下していきます。利用者の気持ちに寄り添う余裕がないと、介護ケアの質はますます低下していき利用者との関係も悪化しかねません。自分で思うような仕事ができなくなってくると、達成感がなくなってしまいます。
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