ストレスを感じやすい介護士とメンタルケア

ストレスを感じやすい介護士はこんな人

超高齢社会のいま、介護業界は人材不足の傾向にあり、介護士の体力面やメンタル面で大きな負担がかかっている介護施設もあります。だからといって、全ての介護士がストレスを感じているわけではありません。なかには、忙しいことに働きがいを感じている介護士もいます。では、ストレスを感じやすい介護士はどのようなタイプが多いのでしょうか。
たとえば、完璧主義な性格の場合、介護現場においてその日にこなすべき業務を自身が目標とする基準でケアできなかったり、利用者とのコミュニケーションが十分に取れずに満足できるケアに至らなかったりしたときにストレスを感じるようです。ただ、他の人から見ればそれほど気に病むことではなくても、本人の仕事の達成基準が高いため、それが実現できなかったときにストレスを抱えてしまいます。こうした完璧主義者のほかにも、ネガティブ思考の人や、他人からの評価が気になる人、自分の意見を言えない人、悩みすぎる人などがストレスを感じやすいといえるでしょう。また、ほかの介護士と自分を比べてしまうような人も該当します。他人は他人と割り切り、周囲と比較することはやめる必要がありそうです。

ストレスサインを見逃さないで

介護士がストレスを感じた場合は、何かしらの兆候が身体やメンタルに現れます。そのストレスサインを見逃すと、後々悪化し、業務上の過失や事故、離職に繋がるかもしれません。それらのリスクを回避するためには、いち早く変化を察知し、対処することが大切です。まず、身体に現れるストレスサインとしては、食欲不振やストレスによる過食、眠れない、寝ても疲れが取れない、強い倦怠感や疲労感が挙げられます。これらは一見すると、ただの仕事疲れによる症状のように思えますが、長く続く場合や強い症状が出ている場合は要注意です。
また、メンタルに現れるストレスサインには、不安や焦燥感、憂鬱、激しい気分の落ち込み、やる気の消失といった症状が強く出ます。この精神症状の変化に気づけずに放置してしまうと、さらに重大な精神障害を引き起こすことも否めません。はじめは小さな異変なため気づきにくいこともありますが、身体とメンタルともに自分自身をしっかり労り、日頃からリフレッシュ時間を設けたり、ストレス発散をしたりして自己管理することが大切です。そして、早期にストレスサインに気づけたなら、休日は十分な睡眠や休息時間を取り、仕事も自分のペースで丁寧さを心がけるなど、無理をしないように過ごすようにしましょう。